第十六回
「8時間耐久レース 2DAYS」
「8時間耐久レース」略して「8耐」というと、ふつうはオートバイのレースを連想する方も多いと思います。
ですが、けい友館では、夏期講習前期終了後に行われる「中3の数学特訓」を意味しています。
今年も夏期講習前期が7月末に終了して1日休んだあとの2日間(8月2・3日)で、朝10時から夕方6時までの8時間、ひたすら問題練習を行ってもらいました。ちなみに中3の生徒は出席を義務づけられています。(費用は何と無料!)
No.1からNo.73まで用意されたプリントには各20問程度の問題が載っていて、全問正解して初めて次のプリントに進めます。そして、全部終わった時点で帰宅が許されます。
量が量だけに、生徒たちは必死になって解いていました。昼食時間は「12時から14時の間でお好きなように!」と伝えたのですが、昼食もそこそこに、何とか早く終わらせようと解いている者がほとんどでした。
8時間(×2)。
「受験生なのだから、それくらいの勉強量は当たり前!」と言ってしまえばそれまでなのですが、最近の子どもたちは、なかなかまとまった時間をとって勉強してくれません。毎年、「こんなに長い時間、勉強したのは初めて・・・。」というような声を、必ず聞くことになります。
8時間(×2)。
問題を解く生徒も大変でしょうが、我々も大変です。まず、問題作成、印刷、解答準備などの準備は1ヶ月以上前(!)から始めています。そして当日は、数学科のスタッフで手分けをしながら個別に採点していかなければなりません。作業が迅速でないと、生徒たちの行列ができてしまいますので、こちらも必死です。まるで生徒たちに波状攻撃をかけられているように感じるときも・・・。その上、生徒からの質問に答えたり、クリヤーしたプリントナンバーを表に記入したり・・・、1日が終わるとこちらもフラフラです。
特に今年はエアコンの調子が不調で、教室によっては暑い!中の作業となりました。(実は採点場所が一番暑かったんです・・・。)
今回の「8耐」で使用したプリントは計算が中心であり、決して難易度は高くありません。
「8耐」についても、とにかく「計算は確実に解けるようになって欲しい!」という気持ち、これだけの計算量をこなしたんだから「充実感と自信を持って欲しい!」という気持ちから始めています。
一昔前のような学力試験を中心とした入試(いわゆる一発入試)では、確かに厳しい現実を突きつけられることもありますが、合格を勝ち得たときの喜びは、努力に比例して大きくなったものです。
ところが今の入試制度では、内申点=学校の成績で合格が決まることも多く、場合によっては受験勉強らしきことを一切行わなくても高校に合格してしまいます。(神奈川県の公立高校も、推薦制度の人数枠を広げています。)
学校の成績によって合格を得ることは、日々の努力が実を結ぶという点では良いと思うのですが、受験時における大幅な学力向上や受験生としての精神的成長はあまり望めません。
善し悪しの問題は別として、とにかくがむしゃらな勉強というものを全く経験しないまま受験を終えてしまう生徒が多く出てしまうのが、今の神奈川県の高校受験制度です。
せめてけい友館の生徒たちには、大人になってから高校受験を振り返ったときに「ああ、あのときはとても勉強したなぁ・・・。」という思い出を持って欲しいですし、やり遂げた達成感、充実感を少しでも感じて欲しいものです。そう願って止みません。
結果として、2日間で全プリントを制覇できたのは3人。
一番の生徒で、合計約14時間かけた作業終了でした。
残念ながら終わらなかった生徒は、後期初日(8/19)までの宿題として、プリントのお持ち帰りとなりました。
そして・・・、
・・・9月になった今でも、まだ提出してもらっては採点し、まちがえたところの直しを行ってもらっているのです。