高校受験のパターンを考える。

まず意志を決めて欲しいこと。「なるべく(または絶対)公立高校に入学したい」のか、「なるべく(または絶対)私立高校に入学したい」のか。

受験パターンを知る上で必要な用語(すべて私立高校入学制度についてのものです)

「確約」 主に内申点(成績)をもとに、私立高校側に合格をほぼ約束してもらう制度。いつの成績が対象か、また、内申点の数値だけでなく、その他の条件なども各学校様々であり、非公開の場合が多い。
「単願確約」 「確約」の中でもその私立高校しか受験しない代わりに、合格の約束をもらうこと。「推薦T」と「一般単願(専願)」がこのケース。
「併願確約」 「確約」の中でも公立高校への合格ができなかった場合に必ず入学をする条件で約束をもらう制度。高校によって「公立高校の併願しか認めない」場合と「他の私立高校の併願も認める」場合とがある。「推薦U」「一般併願」がこのケース。
「延納」 入学金や施設費などの納入を、公立後期入試の結果発表まで待ってくれる制度。ただし、全額待ってくれるか、一部納める(3万〜20万ほど)かは高校によって違う。

受験パターン
私立高校の受験パターン 私立推薦
(1月下旬)

公立前期
(1月下旬)

私立一般
(2月10日頃)

公立後期
(2月下旬)
備        考
確約あり 確約なし

公立が第一希望、私立が第二希望

私立併願学約をもらう。   受験する。(前期は受験せず、後期のみの受験でもよい。) 公立前期で合格できなかった場合(※1)受験。  

公立前期で合格できなかった場合、受験。

公立高校を第一希望にした場合の一番確実なパターン。確約なので私立は1校だけの受験で大丈夫。

公立前期のみ受験し、併願確約(推薦U)をもらう。 受験する。 受験する。       他の私立や公立後期は受験できないので、この制度自体なくしているところが多い。
確約併願をもらわないで一般フリーも受験する。   受験する。(前期は受験せず、後期のみの受験でもよい。)   公立前期で合格できなかった場合受験。

公立前期で合格できなかった場合、受験。

確約校が無く、どこにも合格ができないリスクがある。
併願確約ももらい、一般フリーも受験する。(公立の次に一般フリーの高校を希望)   受験する。(前期は受験せず、後期のみの受験でもよい。) 公立前期で合格できなかった場合受験。

公立前期で合格できなかった場合受験。

公立前期で合格できなかった場合受験。

日程の重なりや、私立の併願にも確約を出すのか等、制約は多い。
私立高校の受験パターン 私立推薦
(1月下旬)

公立前期
(1月下旬)

私立一般
(2月10日頃)

公立後期
(2月下旬)
備        考
確約あり 確約なし
公立のみ入学希望    

受験する。(前期は受験せず、後期のみの受験でもよい。)

    公立前期で合格できなかった場合受験。 失敗は許されないため、公立高校のレベルを下げる必要がある。
私立高校の受験パターン 私立推薦
(1月下旬)

公立前期
(1月下旬)

私立一般
(2月10日頃)

公立後期
(2月下旬)
備        考
確約あり 確約なし
私立のみ入学希望 確約が得られる推薦をもらう。(推薦T) 受験する。         合格はほぼ約束されるが、高校入学後を目標に学習を続けられるかが不安。

推薦基準に達しなかったが、専願基準に達し、確約を得られる。

    受験する。     推薦との違いは日程と学力試験の有無。ただしこの制度を持つ高校は多くない。
確約の無い推薦を狙う。 受験する。     推薦で合格できなかった場合、複数受験する。   合格できる保証はなく、リスクがある。

(注)
確約の無い一般フリーを狙う。 確約の無い推薦を受験する。(しなくてもよい)     受験する。(日程次第で複数可能)   推薦で合格した場合、その時点で決定。
一般フリーの高校が第一希望だが、併願確約も得ておく。 併願校での条件が合えば確約の無い推薦を受験する。(しなくてもよい)   受験する。 受験する。(日程次第で複数可能)  

確約の条件をクリアしていれば、お薦めできる方法。

私立高校の受験パターン 私立推薦
(1月下旬)

公立前期
(1月下旬)

私立一般
(2月10日頃)

公立後期
(2月下旬)
備        考
確約あり 確約なし
私立が第一希望だが… 確約が一切無い。 確約の無い推薦を受験する。(しなくてもよい) 受験する。(しなくてもよい)(※2)  

目標とする私立校の推薦で合格できなかった場合、複数受験。

この時点で合格した高校が無い場合、受験。

最悪の場合を考え、公立後期受験も考えておいた方がよい。(※3)

注:「I」は、条件さえ合えば、なるべく私立併願確約を受験(「J」のパターン)した方がよいといえます。

1)の注意点
  Aの制度で受験し、公立前期で合格した場合、打診してもらっていた私立高校は受験をする必要がない(願書すら出さない)ことがほとんどです。
 

(※2)の注意点
 公立前期で合格した後、私立高校合格のため、前期合格校を辞退すること自体は可能(入学は本人の意志が最大限尊重されるため、)です。しかし、表立ってお勧めできる方法ではありません(「公立高校を受験=公立高校を優先して志望」という暗黙の前提があるようです)また、辞退する意思が決まり次第、すぐに連絡をする必要があります。後期受験の合格者数に影響するからです。

(※3)の注意点

複数の私立高校を全て一般フリーで受験する場合、最悪のケースも考えに入れて、公立後期試験への願書も出しておくパターンも考えられます。ただし、受験生にとっては私立受験に向けての勉強がすべてになってしまい、公立受験の過去問題を研究する時間的余裕は無いでしょう。特に、理科・社会の勉強はほとんどできないものと思われます。当然、公立入試の点数は低くなることが予想されますので、公立志望校のレベルを下げる必要が出てきます。

希望する私立高校のいずれかで合格した場合、公立後期試験は欠席してください。(入学する意志が無いのに、合格を得るためだけに受験をしては、確実に誰か他の受験生1人を不合格に追いやることになります。

 その他の注意点

公立高校後期試験の結果で合格を得ると「必ず入学しなくてはならない」義務が生じます。もし、公立受験したあと、私立高校への入学を希望するといった変更がある場合、必ず公立入試の結果発表日前までに、公立高校へ「辞退」を申し出なければなりません。(私立の補欠発表待ちなどの場合、必ず中学の担任に相談してください)

確約を与える私立高校の多くが、「欠席日数や遅刻・早退の日数」や「成績に1や2が無いこと」などの制限を設けています。また、どの科目、いつの成績をみるのかも各高校で違います。「英検」「漢検」などの資格や生徒会活動の有無でポイントをプラスされる場合もあります。ですから、同じような内申点合計を持つ生徒どうしでも、確約を得られる・得られないの差が生じる場合があります。

大学付属高校を第一希望で受験する場合に注意して欲しいことがあります。今や大学は「全入」の時代といわれ、名の通った大学・学部以外は入学者が定員数に満たないといったところも数多くあります。そんな中、大学付属校を「大学進学を期待して」志望するのであれば、その高校の大学進学条件(評定平均・統一テストなど)や状況(内部進学生の割合など)を確認する必要があります。
  また、希望すればほぼ内部進学できる場合でも、

1.「推薦」で内部進学した大学生は「一般」で合格を勝ち得た大学生よりも学力が低い傾向。

 

2.高校在学中に他大学などへの入学希望が出てきた場合の大学受験への取り組み方。

 などをよく考慮する必要があります。以上のことより、安易に「大学付属」に迎合することの無いように考えて欲しいと思います。

 

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